病気とは?
ということで、まずは「病気」というくくりから考えてみます。
なぜダイレクトに「パニック障害」や「精神疾患」から行かないかと言えば、まずその上位概念である「病気」というものの理解から、多くの人が間違っているからです。
ここで、僕が間違っていると言っても説得力はゼロに近いので、有名な大学の教授さまの言葉をお借りして説明します。
「病気は体や心が過酷な環境にさらされて、免疫が正常に働かなくなった、生化学の代謝が起こせなくなった、生理的な反応が起こせなくなったと考えなければいけないのです」
これは、「免疫学と言えばこの人!」安保徹先生の「安保徹のやさしい解体新書」という本からの引用です。
多くの人が「病気」と言えば、「病気」自体が悪くて、「自分」には責任がないと考えます。
でも、安保先生はほとんどの「病気」になるきっかけは、いつ・どこにでもゴロゴロしていて、病気になるのはあくまで「自分」に責任があると言います。
自分の生活習慣・生き方・考え方などが原因と言うのです。
例えば、ガンの芽とも言われる変異細胞は、誰にでも毎日200〜3000個ほど生まれていますが、それがガン化しないのは免疫が正常に働いているからです。
そして、何らかの原因(不摂生・過労・老化など)で免疫が正常に働かなくなった時に、変異細胞を駆除できなくなりガンとなってしまうのです。
この話に関しては目からウロコという人も多いかもしれません。
小さい頃から「病気」になれば、病院へ行ってお薬をもらって治療するのが当然で、なぜ病気になったかという根本的な説明はほとんどされず、ましてや「病気」にならないための「指導」なんて受けたことがないのが普通ですからね。
「病気は、その人のいちばん負荷のかかっている部位から始まります」
こちらも同じ本からの引用ですが、病気というのは体や心が「もう、限界だよ〜何とかして〜このままじゃ生き残れないよ〜」というサインを、その人の弱い、もしくは弱っている部分を使って発信しているということです。
少し言いすぎかも知れませんが、天国の・・いや、アラセブの安保先生は若い我々に、「もう少しだけ体や心のことを真剣に考えてみてはどうですか〜?」と言っているような気がするのです。
ですから、実はどんな「病気」になろうとも(先天的なものや感染症などはまた別のお話ですが)、やるべきことは一つなんです。
それは「自分の生き方」を見直すということです。
「自分の生き方」を見直すというのは、今の自分を否定することにもなる嫌な行為で、マゾ体質な人以外は好みません。
それでも、病気を治したいと心から思うのなら、しっかりと足元を見つめ直してできることからコツコツとやっていかなければなりません。
「パニック障害とは?」に続く